1846年にマドリッドに誕生した皮加工工房に、ドイツ人のハインリヒ・ロスマン=レーヴェ(エンリケ・ロエベ・ロスバーグ) Heinrich Rossmann-Loewe(1844年ドイツ生まれ)が1872年に訪れ、その後スペイン人のピラール・アロンソPilar Alonsoと結婚し、1892年マドリッドに開いた革製品専門店が元になっている。世界最高水準の革を使ったバッグや小物、洋服が有名で、スペイン王室御用達のブランドである。スペインで生産される革の上位3%を独占できる権利を持ち、ルイ・ヴィトンやグッチなどはそれよりも低ランクの革を使用せざるをえない。1846年からの皮工房技術を継承していることから、その歴史は1846年からとも言える。
比較的手ごろな英国ブランドの服として、日本では絶大な人気を誇るが、英国ではそれを揶揄してポール・スミスは『日本のブランドだよ』と言われることもある。 日本ではメンズは株式会社ジョイックスコーポレーション、レディスは株式会社オンワード樫山がライセンス生産をしている。日本以外のマーケットではメンズは英ポールスミス社、レディス Paul Smith Womenはオンワード樫山のイタリア現地法人ジボ・コー社(Gibo' Co. spa)が製造販売をしている。日本以外のマーケットで販売されている製品は主にイタリア製で、日本製に比べ素材、縫製ともにクオリティの高いものが多いが価格も非常に高い。また日本製はデザインも日本市場向けに限定されたものが多い。こうしたブランドとしての内外でのギャップは特にメンズで顕著である。